佐々木病院の評価
枡野 俊明
■総評
 この一年間は、佐々木病院にとって、地域密着型の病院を目指し、積極的に取り組んで来た年として評価できよう。それも、病院の管理職のみが取り組んできた事柄ではなく、病院全体に渡り目標に向かって取り組むと言う姿勢が漂っている。個々の職員の動き、院内の掲示物等からも、その姿勢が何処からとなく感じられる。これまでの佐々木病院では見られなかった動きであろう。
 前理事長の他界に伴い、新体制に移り変わり数年がたつ。若い理事長のもとに新しい動き気が起こり始めた。それは、以前にも増して、佐々木病院は「地域に密着した医療の実践」という基本方針を高く掲げ、全ての事柄に取り組む事であった。今、病院内部から、自らの手で変革に取り組んでいる。その評価を病院機能評価機構という第三者機関によって、内容の審査を受け既に良い結果を得ていることからも、その姿勢が伺う事が出来る。
 また、この取り組みは、病院内の各部所においても、個別に具体策が検討され実践されているなど、着々と動いている。職員の意識が変わりつつある。もちろん部所によりその取り組みに対する温度差がない訳ではないが、少なくとも、佐々病院そのものが確実に動きだしている事は事実である。これからどのように変わって行くか、静かに見守って行きたいと考えている。
合掌
◆平成13年度の実績報告について
渡辺 正孝
  1. 事務部門
    (1)事務長
    外部機関により自社の問題点を抽出したことは大変重要であり、組織としては勇気のいることだったと思います。
    他の部署にも共通することですが、「病院機能評価機構の認定」の所得とその予備審査の段階での問題認識は大きな成果だったと思います。
    業務改善委員会による横断的な問題解決・改善により、マニュアルや院内環境が整備され、委員会の開催による各部署間の連携強化は大きな成果だと思います。
    財務面では、経費削減の旗振りを行い減収分をカバーし利益を確保できたことは、キャッシュフローを生み出し借入金の圧縮による財務体質の改善に大きく寄与しました。
    人事・労務面では、コストとのバランスもあり、待遇、厚生面の改善は簡単にはいかないと思います。中長期的な計画は必要かと思います。
    (2)総務課
    人の入れ替え、減員の中での体制の再構築は多くの苦労があったと思いますが、組織的には「筋肉質の強い体制」が確立できたと思われます。
    総務の仕事は組織全体をウラで支える大切な仕事です。病院機能評価をうまく活用して、組織のさらなるレベルアップを進められることを期待します。
    (3)フロントサービス課
    人員不足により一部目標が未達の部分のあったようですが、「病院の顔」として接遇の向上には大きな成果があったものと思われます。
    検診については、目標達成に向けての現状分析と改善策の提起が必要かと思われます。
  2. 診療部門
    (1)薬剤科
    毒薬の管理については「薬物事件」が多発したこともありご苦労されていることと思います。今実施されているような「だれもが分かるシンプルな方法」での管理が一番だと思います。
    医師との連携強化による業務改善は大きな成果だったと思います。
    非常に見やすく簡潔な報告書でした。
    (2)放射線科
    収入の実績については、分析・対応策が具体的にできており今期につながるものと思います。
    コスト削減はどの企業にとっても収益を改善する重要な手段です。コンピューターによる管理は実績を分析することにより更なる改善策を生むと思います。
    前期の未達目標に対する問題意識は十分認識できていると思われますので、今期に必ずつながると思います。
    (3)生理機能検査科
    研修、講習会、勉強会への積極的な参加により、技術・知識の向上が図れたことは大きな成果でした。
    また、それにより目標には届かなかったものの検査件数の増加が図れたことは今期につながるものと思われます。
    (4)リハビリテーション科
    患者さんは、元の生活に戻るためにリハビリに多くの事を期待し、また不安も持っていると思います。患者さんとの信頼関係の重要性を認識し、積極的なコミュニケーションを持つことができたことは、大きな成果だったと思います。
    スタッフのスキルアップを図り、前期の反省を今期に生かしていただきたいと思います。
    (5)栄養科
    栄養指導面において大きな改善がみれたと思います。
    今年度については、アンケートの実施などにより患者さんの声を吸い上げていただき、食事の更なるレベルアップを期待します。
  3. 看護部門
    看護部
    「病院機能評価機構の認定」を目的に「看護基準・手順の見直し」が作成できたことは、各自の大きな自信につながったことと思います。
    「2:1看護」については、人事・労務管理部門との更なる連携の強化が重要かと思います。
    病床利用率についても、適正な人員の配置について人事・労務管理部門との連携を進めていただきたいと思います。
    人材教育の中で、患者さんへのサービスの向上とコストを踏まえた収益意識とバランスを高めていただくことは大変重要なことと思います。
  4. 保育園
    看護職員の入れ替えに合わせた園児への対応は、普通の保育園と違い、体系立てた保育をすることが難しくご苦労をされていることと思います。行事を経験することにより、一つ一つ実績を積み上げていくことが大切だと思います。
  5. 介護保険
    (1)鶴見北訪問看護ステーション
    事業計画と実績に対する具体的な分析ができており、今期の目標につなげる改善点も述べられていて大いに期待できます。
    非常に分かりやすく簡潔な報告書でした。
    (2)鶴見東訪問看護ステーション
    スタッフ不足が目標達成の大きな阻害要因のようですが、具体的な改善策を期待します。
    (3)鶴見南訪問看護ステーション
    質、量ともに目標の達成度合いは満足できるものであったようです。
    件数的に一部、未達項目があったようですが、分析がしっかり行われ適切な対策がとられており、今期は間違いなく目標達成が期待できるものと思われます。
    居宅支援事業の立ち上げについては、他の部署との協力により無事計画通り立ち上げることができ、その後のオペレーションについてもうまくいっているようです。
    キャリア不足、人員不足を工夫により克服しているご苦労がうかがわれます。
    (4)通所リハビリセンター
    多くの施策が実行できたと思います。
    結果的に利用者数は目標に対し未達でしたが、要因分析もしっかりできていることから今期は期待できると思います。
  6. 全体を通して
    (1)報告フォームの統一をしたほうがいいと思います。敬語不要。
    1. 目標・・できるだけ数字で。後で客観的な評価がしやすい
    2. 実績とその分析
    3. 今後の対策
    4. 総括
    (2)中間チェックの導入
    ・月次 目標・実績・分析
    ・クォーター
    ・半期
    ・年度
    (3)どこまでディスクローズをするかということとも関係してきますが、病院全体の業績報告も作成したほうがいいと思います。
    ・過去の業績トレンド
    ・前年度実績、今年度計画、今年度実績(前期比、計画比)、来期計画
    (4)文章による主観的な分析だけでは客観的に見て分からないことが多いと思いますので、極力数字を入れるようにした方がいいと思います。
    以上